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電気会主催による浜岡原子力発電所視察他 報告

日時 平成25年6月9日
電気会会員 (電気会役員及び電気電子工学科教員)16名

電気会主催による浜岡原子力発電所他、視察会を行いました。

今回の視察会のテーマは「電気の安定供給」の観点から以下を主眼といたしました。

  1. エネルギーの安定供給と課題
  2. 国の原子力災害対応の状況
  3. 浜岡原子力発電所における東日本大震災後の津波他の対策状況

視察概要

1. エネルギーの安定供給と課題

東日本大震災以来、原子力発電所の稼働停止による代替として火力発電が重要視されています。その、発電燃料は海外に頼っており大半が中近東地域からの輸入です。 近年、その輸送海路であるソマリア沖に代表される海賊行為が頻発し、いわゆるシーレーンの安全保障が大きな国際問題となっております。

  1. そこで、今般、海上自衛隊一等海佐の清水様をお招する機会を得て、海上自衛隊航空隊の「ソマリア沖海賊対処・国際貢献活動」体験談を講演いただきました。
  2. 体験された中で、とりわけ、航空機P3Cで広大な海域で海賊が乗っていると思われる小舟を空から哨戒捜索し発見する苦労、そのご苦労に報いるかのように護衛を受け航行する商船団から敬礼を受け感動された事。
    あるいは、基地周辺でノラ猫ならぬノラ駱駝が闊歩する現地の事情等々のユーモアを交えたお話。
    祖国に帰投し着陸後、管制官からお帰りなさいと声をかけられ無事任務終了し帰投したことを隊員とついつい号泣してしまったこと等々、 派遣部隊を指揮されたご本人ならではのお話の数々、参加者の皆様も印象深く聴き入っておられました。
    こうした、海自も参加する国際的な取組みでの海路の安全確保について考える良い機会でした。(感謝)。

2. 国の原子力災害対応の状況

オフサイトセンター(OFC)では、規制庁・規制事務所 橋本副所長・小田巻防災専 門官からOFCの概要、現地対策本部室の各機能班・関係省庁席と機能概要説明。
次に大モニター画面を囲んだ本部席に実際に座らせていただき、国の原子力発電所の監督体制や万一災害が発生した場合の現地対策本部機能・対応、スピーディー等の器機説明をいただきました。行程の都合で短時間での説明をお願いしましたが、国の原子力規制や万一の災害対応の一端を知る機会でありました。

3. 浜岡原子力発電所の概要、地震や津波に対する災害対策の状況

  1. 発電所では、先ず原子力館で発電所概要と津波対策ついて、伊原技術部長、羽津本部長の概要説明を受け、その後、チェックゲートをくぐり管理区域構内に入域、構内は バスで移動し、(皆様、入域チェックには緊張かも)
  2. まず、妨波壁直下へ、高さは現在18mで完成後は22mとのこと、同じ高さの盛土上から眺めてもかなりの大きさですが実際に見ないと表現が難い。(皆様、思わず見上げ)
  3. 取水槽やポンプ類や建屋における水密(冠水等)対策状況では、各冠水対策の他、津波防護用扉(40cm程の厚さ)の開閉実演。 (以外と簡単に作動、皆様興味津々)
  4. 建屋では、水密扉をくぐり非常用予備発電設備のディーゼル発電機室の他、五号機 中央制御室、原子炉・燃料プールを見学用に作られたギャラリーから視察
  5. その後、再びゲートをくぐり管理区域外に退出し発電所高台では、停電時の電源確 保の一つとしての非常用電源設備の工事。また、災害時等の備品倉庫の状況
  6. 原子力研修センターでは、中央制御室運転員の訓練シミュレータによる実際に発生した福島第一発電所事故時の状況をモニター上で再現、発生事象の説明。 (皆様、お疲れも見せず見入っておられました)
  7. 最後に発電所内の緊対本部室で体制等の説明を受けた後、原子力館で質疑に応じていただき視察を終了

今般の地震津波対策で必要とされる事象と現在取組まれている妨波壁、電源確等々の対策の必要性を改めて感じた次第です。

18時過ぎ掛川駅解散、参加した皆様は有意義な1日をすごされたことと思います。

ご協力いただきました、関係各位、参加者皆様に感謝申し上げます。

名城大学電気会会長
渡辺 典保

参考:浜岡原子力発電所の見学ご希望の方は歓迎とのことです。

連絡先:技術部
代表 TEL:0537-86-3481

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